断捨離を進める上で必ずと言っていいほど出てくる悩みが「家族のもの」ですよね。
断捨離をしている側からすると「使っていないんだから捨てて欲しい・・・」と思ってしまいますが、いくら家族と言え自分とは別の人。勝手に捨てて関係が悪くなったという話も珍しくありません。
今回は断捨離において「家族のもの」にどうやって対処したらよいか、その解決策をご紹介します。
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家族のものを勝手に断捨離するとこんなデメリットが!?
断捨離を進めて部屋がきれいになるにしたがって家族のものが気になりはじめます。
「あれがなければもっと部屋がすっきりするのに・・・」と思って勝手に家族のものを断捨離していませんか?
家族が物に対して完全に無頓着であれば、あなたが主導権を握って好きなように断捨離を進めていっても問題はありません。しかし、大半の人は自分なりに「いる」「いらない」の判断をした上で物を持っています。
ですので、自分で勝手に判断して断捨離すると次のようなトラブルになる可能性大です!
家族仲が悪くなる
家族と言えど他人。自分がいらないだろうと思ったものでも相手が大切にしている物を勝手に捨ててしまうことはルール違反です。
当然あとで「何で捨てたの!?」とトラブルになるのは目に見えています。
これは自分と家族の間で断捨離に対する温度差がある場合によく起こる問題です。
まず、何のために断捨離をしているのかを思い出しましょう。
筆者もそうですが、大半の人は心地のよい環境で気持ちよく暮らしたいとの思いから、それを叶える一つの手段として断捨離をしているのではないでしょうか?
断捨離をした結果、家族とのトラブルが頻発しては本末転倒というものです。
今より余計に物を溜め込む
あまり勝手に家族のものを捨てたり、捨てるように口うるさく言うとその反動で物を溜め込むことがあります。
自分で「いる」「いらない」の判断をして捨てていた人でも外野があまりにもうるさいと意固地になり結果ものが溢れることにつながりかねません。
「いる・いらないの判断は自分でして、自分で捨ててね。」というスタンスでいる方が結果的に家の中の断捨離が進みます。
家族の物を断捨離するときのNG項目
家族の物を断捨離する上でしてはいけないこととその理由を解説します。
家族の物を勝手に捨てるのはNG
何といってもトラブルになるのがこれです。
先ほども説明しましたが、家族と言えど違う価値観を持った人間です。こちらからするとガラクタでも本人にとっては大切なものというのは多々にあります。
万が一捨ててしまっても再び手に入るものであれば買い直すということもできますが、買い直しがきかないものの場合は人間関係にひびが入ります。
また普段から勝手に捨てるという行為をしている場合、自分が捨てていなくても「また捨てたんじゃないか?」と争うもとになり、お互い不快な思いをすることが増えます。
相手の行動をジャッジするのはNG
勝手に捨てないとしても「これいらないよね?」としつこく食い下がられたり「何でこんな古いの捨てないの?」と何かにつけて言われたら、自分の行動を全てジャッジされているようで気持ちのいいものではありません。
繰り返しになりますが、家族も自分なりにいる・いらないの判断をしたうえで物を持っているということをまず頭に入れておいて下さい。
自分の意見や価値観を押し付けるのはNG
「断捨離をすることはいいこと」という価値観を押し付けてはいませんか?
確かに一般的にも汚い部屋よりきれいな部屋の方が良いとされていますし、大半の人はその方が気持ちよく過ごせるでしょう。
しかし、その程度は人により違います。多少散らかっていても家族がいらいらすることなく過ごせる方が良いという人もいます。反対に散らかっていること自体がストレスになり、そんな部屋にいるとイライラしてしまうという人もいます。
一般的には「きれいな部屋を目指す人」の方が正義になりがちですが、一緒に暮らす家族と気持ちよく暮らせるレベルがどこなのかを探る方が遥かに大切です。
家族のものを断捨離するための3つのコツ
家庭の中で断捨離を効果的に進めて行くために出来ることを紹介します。
直接家族のものを捨てることは出来ないので、すぐに「スッキリ!」というのは難しいかもしれませんが、少しでも断捨離を進めるために次のような方法を試してみてください。
家族が集まる場所をきれいにする
まずは家族が集まる場所、毎日使う場所をできる範囲で断捨離しましょう。
例えばリビングや洗面所、トイレ、お風呂などです。
物が少ないと「すっきりして気持ちがいい」を体感してもらいましょう。
リビングはどうしても家族のものが集まりがちで難しいかもしれませんが、届いた郵便物はその場で処分する、テーブルや床など平面の部分になるべくものを置かない、等自分が出来る範囲でやってみましょう。
リビングが難しい場合は、トイレやお風呂場、洗面所など比較的狭い場所から手を付けてみましょう。いらないものは捨て、収納は白で揃えると視覚的にもすっきりを実感しやすくなります。
自分のものを徹底的に片付ける
案外家族はしっかり見ており「自分は片付けていないくせに・・・」と思われているかもしれません。そうならないように、まずは自分のものをしっかり片付けましょう。
クローゼットの中身や化粧ポーチの中、主婦であれば冷蔵庫の中身など出来る範囲でやってしまいましょう。
物が少ない状態だと「空いたスペースに置くだけ」になり、収納を考えなくて済みます。まずはものを減らすことを実行していきましょう。
シンプルライフを目指している理由を伝える
いきなり「捨てろ、片付けろ」と言われても「はい、わかりました」といって動く人はあまりいないと思います。
筆者の場合は、片付け下手を自覚していたので、次のような理由を家族に説明しました。
- 掃除や片づけが苦手なので、物が少ない状態でないと収集がつかない
- 片付けて広々したスペースで子どもを自由に安全に遊ばせたい
- 物を減らして片付けに使う時間を家族で楽しく過ごす時間にかえたい
本音は「視界にごちゃごちゃした部屋が入るたびに、イライラ憂鬱な気分になるから」というところでしたが、相手にもこんなにメリットがありますよ!という表現方法に変えて伝えると、相手に響きやすく受け入れてもらいやすくなるのでお勧めです。
共有部分のルール作りをしよう
自分のものをしっかり断捨離し、共有部分もある程度も片付けたとき、どうしても家族のものが残ってしまいます。
そんなときは、あらかじめ共有部分のルールを作っておくのがおすすめです。
今回は場所別の共有部分のルール作りについて解説します。ぜひご自身のご家庭に合うようにアレンジしてみてくださいね。
どれも基本的なものばかりですが、これぐらい当然でしょ!と思っているのはこちら側だけ・・・ということも多々あります。「皆が快適に暮らすためにこれは守っていきましょう」と意識をすり合わせる意味でも、ルールはある程度はっきりさせておいた方がよいでしょう。
リビング
- 私物は持ち込んだまま置きっぱなしにしない、その日のうちに必ず片付ける
- 床、机にものを置きっぱなしにしない
- 1人1つずつ、かごを用意し出しっぱなしのものは強制的にそこに入れる
- かごからはみ出した時点で一度、いらないものがないか見直す
玄関
- 出しておく靴は一人1足
- 靴箱に入れる靴は一人〇足まで。それを超えたら処分する
- 靴、傘以外のものは玄関に置かない
キッチン
- 物は所定の場所にしまう
- 空になったら捨てる
- 賞味期限が切れたものは即処分
- 調理家電は場所を取るので、購入するときは慎重に検討する
おわりに
まずは何のために断捨離をするのか。というのを思い出してください。
全てしっかり管理されてしまうと、家族も息苦しくなります。共有部分のルールさえ守っていれば、各部屋やカバンの中などはある程度多めに見た方がいいでしょう。
我が家は、子どものおもちゃが収納スペースからはみ出したら子ども自身で「いる、いらない」の選別タイムを作り、自身で判断させています。
「もっときれいに収納して欲しいな」とは思うもののそこは子どもの管轄範囲なので、溢れない限り口出しはしません。「使ったらちゃんとしまって」としか言わないので本人も何となく自分の管轄だと思い、納得して片付けているようです。
「ある程度本人に任す」ということが大切です。
家族が何を大切にし、価値を感じているか。人それぞれ違うということをまずは前提に、お互いが納得できるルール作りができるのがベストです。そのためにもスッキリした空間は気持ちいいと感じてもらえるよう、自分のものはしっかり断捨離していきましょう。